妖怪的ようかいてき)” の例文
話のうちに氏が時々立てる昔のままの豪快笑いが変り果てた現在の氏の異形から出て来るのが一種妖怪的ようかいてきな傷ましさを葉子に感じさせた。
鶴は病みき (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
このゆがめられた妖怪的ようかいてきな日本的思考法の結び目に当る伏魔殿が家庭感情という奴で、日本式建築や生活様式に規定された種々雑多な歪みはとにかくとして、平野謙ひらのけんなどという良く考える批評家まで
デカダン文学論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)