女真じょしん)” の例文
今は国ざかいも平穏で、女真じょしんのえびすなどが押し寄せて来るという警報もないのに、一刻を争って立ち退くには及びますまい
満洲族は土地を「ナ」と言い女真じょしんの言葉でも「ナ」、トゥングース族も大地を「ナ」、樺太のオロッコや黒竜江辺りの住民も土地を「ナ」と言う。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
いまや諸国に盗賊はびこり、国境には、遼族りょうぞく女真じょしんの賊のうかがうもあって、今日ほど国家が人材を求めているときはない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、近年では、満州の女真じょしん(金)やりょうの侵攻も油断がならぬため、徽宗きそうそう朝廷でも、ここを重視して、その留守司るすし(北京軍司令官、兼、守護職)には、特に大物の人物を配していた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明日のひるどきに女真じょしんの兵が突然に襲って来て、この城は落ちる。そうして、逃がるまじき命数の者一千三百余人だけは命を失わなければならない。そのうちにはこの寺の僧四十余人も数えられている。