“奇術（きじゅつ）” の例文
その時にはもう、奇術（きじゅつ）師のみなりこそしていますが、目は鋭く輝やき、勇気が全身に、みちみちて、勇ましい李伯将軍（りはくしょうぐん）に変っていました。
金の目銀の目 (新字新仮名) ／ 豊島与志雄(著)
「あれは綱ぬけ術という奇術（きじゅつ）なんです。インチキなしばり方をしてあるのですから、かんたんにぬけたり、またしばられたようなかたちになります」
ふしぎ国探検 (新字新仮名) ／ 海野十三(著)
それはばけもの奇術（きじゅつ）でございましょう。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記 (新字新仮名) ／ 宮沢賢治(著)
そして近頃、その奇術（きじゅつ）の紳士が、さっぱり来なくなりました。マリイが店にでるようになってからは、一度も来たことがありませんでした。
街の少年 (新字新仮名) ／ 豊島与志雄(著)
「それは魔法かな、奇術（きじゅつ）かな」
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) ／ 海野十三(著)
トニイは目をこすりながら、自動車から出てきて、あたりを見まわし、奇術（きじゅつ）の紳士に目をとめ、うれしそうに走りよりました。
街の少年 (新字新仮名) ／ 豊島与志雄(著)
照灯（しょうとう）の光にてらされたその横顔、姿、まさしくあの奇術（きじゅつ）の紳士でした。トニイは息をこらしました。
街の少年 (新字新仮名) ／ 豊島与志雄(著)
けれど、手品（てじな）も奇術（きじゅつ）も、これまでに一度も習ったことがなく、なんにも知りませんでした。キシさんと競争どころか、へたをすると、見物人たちから怒られるかもしれません。
金の目銀の目 (新字新仮名) ／ 豊島与志雄(著)
「手品（てじな）とか奇術（きじゅつ）とかをやるというのは、お前達か。ひとつやってみせろ」
金の目銀の目 (新字新仮名) ／ 豊島与志雄(著)