はしなくも燦然さんぜんたる一将を見かけた。天目将軍てんもくしょうぐん彭玘ほうきにちがいない。三尖刀さんせんとうと称して四ツのあなに八つのかんがさがっている大刀に血のしたたりをみせ、千里駿足の黄花馬しろかげをせかせながら
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「や、あの天目将軍てんもくしょうぐんが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)