“天手古舞（てんてこまい）” の例文
実に無量の、また極度の迅速生産である事実が、次の室（しつ）へ移ってもまた、幾百の女の二十日鼠がいかに天手古舞（てんてこまい）であることか。笑えるものではないのである。
フレップ・トリップ (新字新仮名) ／ 北原白秋(著)
「疾（と）うに伺うのでしたが、何分本務の上の兼務で夜まで引っ張られるものですから、毎日天手古舞（てんてこまい）です」
ガラマサどん (新字新仮名) ／ 佐々木邦(著)
役人らなすところを知らず天手古舞（てんてこまい）を演じ、硫黄で燻べんとか、テレビン油を撒かんとか、愚案の競争の末、ついにこのたび徳川侯へ払い下げとなったが、死骸を貰うた同前で行く先も知れておる。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) ／ 南方熊楠(著)