大饗だいきょう)” の例文
「ばかをいえ、ばかな事を。——祝宴はこれからだ。いままでは、大饗だいきょうのほんの前酒盛まえざかもりと申すもの」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左大臣の息子の参議中将が隣に大饗だいきょうのあった翌日の夕方ごろにこの家へたずねて来た。院の女御が家に帰っていることでいっそう美しく見える身の作りもして来たのである。
源氏物語:46 竹河 (新字新仮名) / 紫式部(著)
大江匡房おおえのまさふさが記している狐の大饗だいきょうの事は堀河天皇の康和三年である。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
見れば、和解のための大饗だいきょうの食卓は、すでに設けられている。——黄信からみじかい挨拶があって
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)