大腿だいたい)” の例文
それまで赤彦君の息を断たせまいといふ主治医の念願であつた。そこで夕刻、リンゲル氏液五百グラムをも右側大腿だいたいの内側に注入した。それから、息のあるうち写真も撮りたい。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
それがそのときは片足を夜具から踏み出してい、大腿だいたい上部までがあらわになっていた。
季節のない街 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大腿だいたい部にはさまれて屍体の膝のあたりまで真赤に流出していた。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)