大洗おおあらい)” の例文
出発地を太平洋波打際なみうちぎわ大洗おおあらいにしようか、大洗水戸間三里の道は平々凡々だから、無駄足を運ばず水戸からにしようかという事は未定問題であったので、吾輩は大洗説を主張し
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
松が二三本並んだ砂浜の向うに、大きな波を捲き返してる広々とした海があった。周平はそれを一寸眺めた。下の方に刷り込まれてる大洗おおあらいという文字が眼に留った。彼ははっとした。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
親子で大洗おおあらいさまへいきました、弁当を持って半日、親子でのんびり海を見て来ましたが、あとにもさきにもあんなに気持の暢びりした、たのしいことはありませんでしたよ、生れてっから今日まで
赤ひげ診療譚:06 鶯ばか (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その方角というのは千葉県の香取神宮かとりじんぐうのそばをとおり、茨城県にはいって霞浦かすみがうらと北浦との中間をぬけ、水戸の東にあたる大洗おおあらい海岸をつきぬけて、さらに日立鉱山から勿来関なこそのせきの方へつらなっていた。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
大洗おおあらいまでの無駄足はしにして、水戸から発足と決定した。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)