大気都姫おおけつひめ)” の例文
しかし大刀は犬の代りに、彼の武器を奪おうとした、大気都姫おおけつひめの胸を刺した。彼女は苦痛の声をらして、のけざまに床の上へ倒れた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼と同じ桃花とうかの寝床には、酒のにおいのする大気都姫おおけつひめが、安らかな寝息を立てていた。これは勿論彼にとって、珍しい事でも何でもなかった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それが順々に大気都姫おおけつひめと、親しそうな挨拶あいさつを交換すると、呆気あっけにとられた彼のまわりへ、れ馴れしくに席を占めた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)