“大棟”の読み方と例文
読み方割合
おおむね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを、なおこの上にも一門の栄達ばかりを計り、すこしの善政も施さないでは、やがて、この西八条の大棟おおむねに、怨嗟えんさの炎が燃えつかずにはおるまいぞよ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひどく寸のつまっている大棟おおむねも、この夜は気にならず、むしろその両端の鴟尾しびの、ほのかに、実にほのかに、淡い金色を放っているのが、拝みたいほどありがたく感じられた。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
大棟おおむねの両端にある鴟尾しびのはね返った形や、屋根の四隅くだむねの末端にある鬼瓦の巻き反ったようにとがった形が、言い現わし難いほど強い力をもって全体を引きしめているのに見てもわかる。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)