大日本おほやまと)” の例文
でも、彼の心のふさぎのむしは痕を潜めて、唯、まるで今歩いてゐるのが、大日本おほやまと平城へいせい京でなく、大唐だいとうの長安の大道でゞもある様な錯覚が押へきれない。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其目からは、珠数の水精すゐしやうのやうな涙が落ちた。其からと言ふものは、来る日も/\此元興寺の縁起文を手写した。内典・外典其上に又、大日本おほやまとの人なる父の書いたもん
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)