大傷おおきず)” の例文
くびからのどへかけて、はすかいに十センチ近い、大傷おおきずを、あらっぽく糸でぬいつけてある。そんなひどい傷をおって、死ななかったのが、ふしぎである。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ここは、左大臣藤原道世ふじわらのみちよ様のおやしきでございます。実は、昨日さくじつ道世様が、鞍馬くらまのお寺へ御参詣ごさんけいの途中、お車を引く牛が、あばれ出して、あなたにそんな大傷おおきずを負わせたのでした。
三人兄弟 (新字新仮名) / 菊池寛(著)