変若水ヲチミヅ)” の例文
其中に「変若水ヲチミヅ」と言ふ万葉の用語に関した解釈を書いてゐた。万葉に「月読ツキヨミたる変若水ヲチミヅ」と言ふ語がある。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「いづ」の古義は、思いがけない現出を言うようである。おなじ変若水ヲチミヅ信仰は、沖縄諸島にも伝承せられている。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「いづ」の古義は、思ひがけない現出を言ふ様である。おなじ変若水ヲチミヅ信仰は、沖縄諸島にも伝承せられてゐる。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
初春の聖水は、復活の威霊の寓りとして、変若水ヲチミヅ信仰の起因となつたものである。天子のみ替りを以て、御子ミコの断えざる復活の現象と考へ、其を促す力を水にあるものと見たのである。
此を古語で変若ヲツと云ふ。其水を又変若水ヲチミヅと称する。貴人誕生に壬生の汲んでとりあげる水は、即、常世の変若水ヲチミヅであつたのだ。中世以後、由来不明ながら、年中行事に若水の式が知られてゐる。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)