はた如何いかにして病のとこのつれづれを慰めてんや。思ひくし居るほどにふと考へ得たるところありてつい墨汁一滴ぼくじゅういってきといふものを書かましと思ひたちぬ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
進んで三十四年に入ると、「病牀俳話」という短い問答体のものが一つあるだけで、俳句に関する意見も『墨汁一滴ぼくじゅういってき』の中で折々述べるというようになった。
「俳諧大要」解説 (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)