土師部はじべ)” の例文
葬送と墓造りと土器製作を掌つたのは土師部はじべである。然らば淡路の人形造りは土師部であつたか。そしてまた土師部と人形操傀儡子とは關係があるのか。
駆使部はせつかべ土師部はじべ」と題して簡単に説き及んでおいたことであったが、その後に阿波の田所市太君は、阿波における徳川時代の間人まうとに関する棟附帳の抄録を
間人考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
我が古代における葬儀のことは、土師部はじべつかさどるところであった。葬儀は穢に触れるものとして、その専業者は自然他から卑しく視られるのはやむをえなかった。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
土師部はじべの長たる土師連はじのむらじは野見宿禰の後で、出雲国造家から出たと信ぜられている。しかしその部下の職業が賤視されてみると、自然その部長の身分にもさしひびく。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
そして他の道筋から来た傀儡子くぐつ土師部はじべの徒が、またこれらと流れあって、その他の雑多の落伍者らをも一つにして、そのある者は栄達して世の尊敬を受けるに至った一方において
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
間人まひとの名辞がもと良民賤民の中間人の義であり、それが主として土師部はじべ或いは駆使部はせつかべの程度の社会的地位を有する階級の者について呼ばれたが故に、ハシヒト或いはハセツカベと言われ
間人考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
泥工は元来土師部はじべの職である。すなわち土師人はしひとである。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
16 御坊おんぼ土師部はじべ鉢屋はちや茶筅ちゃせん
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)