“嘔吐物（おうとぶつ）” の例文

カイファスの唾（つば）はフォルスタフの嘔吐物（おうとぶつ）と相会し（訳者注　前者はキリストを処刑せしユダヤの司祭、後者はジャンヌ・ダルクに敗られしイギリスの将軍）

レ・ミゼラブル：08 第五部　ジャン・ヴァルジャン (新字新仮名) ／ ヴィクトル・ユゴー(著)

吐く息が、そのまま固まりになってすぐ次の息に吸い込まれるような、胸の悪い蒸（む）し暑さであった。嘔吐物（おうとぶつ）の臭気と、癌腫（がんしゅ）らしい分泌物（ぶんぴぶつ）との臭気は相変らず鼻を衝（つ）いた。

淫売婦 (新字新仮名) ／ 葉山嘉樹(著)

花田君子から私は動物的な感触とピカデリあたりの聯隊旗（れんたいき）みたいな嘔吐物（おうとぶつ）をうけたのだ。

恋の一杯売 (新字新仮名) ／ 吉行エイスケ(著)

“嘔吐物（吐瀉物）”の解説

吐瀉物（としゃぶつ）は、嘔吐および下痢によって体外に排出された消化管の内容物。嘔吐によって排出されたもののみを指して用いられることがあるが、「瀉」は一般的に下痢を表すことからこの用法は誤りであり、嘔吐によるもののみを指して用いる場合には嘔吐物（おうとぶつ）もしくは吐物（とぶつ）という語が用いられる。
(出典:Wikipedia)

嘔	漢検1級 部首:⼝ 14画
吐	常用漢字 中学 部首:⼝ 6画
物	常用漢字 小３ 部首:⽜ 8画