吝嗇けちん)” の例文
本当に自家うち吝嗇けちんぼうめやかましい小言ばかり言ひやがつて、人を使ふ法をも知りやあがらない、死んだお老婆ばあさんはあんなのでは無かつたけれど、今度の奴等やつらと来たら一人として話せるのは無い
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いつもの如く臺處から炭を持出して、お前は喰ひなさらないかと聞けば、いゝゑ、とお京の頭をふるに、では己ればかり御馳走さまに成らうかな、本當に自家うち吝嗇けちんぼうめ八釜しい小言ばかり言やがつて
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)