“卑下慢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひげまん80.0%
ヒゲマン20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌る日の朝、あの卑下慢ひげまんの用人川前市助が、明神下の平次の家へ、見識と物々しさを振り落したやうな顏で飛び込んで來ました。
よく肥つて、脂ぎつて、鼻が大胡坐おほあぐらをかいてゐる五十二三の眞つ黒な男ですが、調子が卑下慢ひげまんで、妙に拔け目がなささうで、申分なく用人摺れがして居さうです。
かう言ふ、僅かなことの答へにも、極度にり降つた語つきに、固い表情を、びくともさせる房主ではなかつた。卑下慢ヒゲマンとは、之を言ふのか、顏を見るから、相手を呑んでかゝる工夫をしてゐる。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)