千秋万歳センズマンザイ)” の例文
千秋万歳センズマンザイと言へば、しかつめらしいが、民間のものよしと替る所がなく、後々はものよしの一部の新称呼とまでなつて了うた。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
国々の語部カタリベの昔から、国邑の神人の淪落して、祝言職ホカヒとなり、陰陽師オンミヤウジの配下となつて、唱門師シヨモジン千秋万歳センズマンザイ・猿楽の類になり降つても、其筋がゝつた物語は、神の口移しの歴史で
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
桃井幸若丸を元祖と称する新曲舞も、前述の通り、やはり千秋万歳センズマンザイの一流であつたのだ。
其初めに出来たのは、多く法師陰陽師の姿になつて了うた唱門師シヨモジン(寺の賤奴の声聞身の宛て字)の徒を中心とした千秋万歳センズマンザイであつた。其ことほぎを軽く見て、演芸を重く見た方の者を曲舞クセマヒと言ふ。