“千破矢”の読み方と例文
読み方割合
ちはや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一国の門閥もんばつ、先代があまねく徳をいた上に、経済の道よろしきを得たので、今も内福の聞えの高い、子爵千破矢ちはや家の当主、すなわち若君滝太郎たきたろうである。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのつもりで、——千破矢ちはや雨滴あまだれという用意は無い——水の手の燗徳利かんどくりも宵からは傾けず。追加の雪の題が、一つ増しただけ互選のおくれた初夜過ぎに、はじめて約束の酒となった。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)