十六日じゅうろくんち)” の例文
夫は上着うわぎをひっかけるが早いか、無造作むぞうさに春の中折帽なかおれぼうをかぶった。それからちょっと箪笥たんすの上の披露式の通知に目を通し「何だ、四月の十六日じゅうろくんちじゃないか?」
たね子の憂鬱 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)