“内隠袋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちがくし75.0%
うちかくし25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小野さんは橋の手擦てすりに背をたせたまま、内隠袋うちがくしから例の通り銀製の煙草入を出してぱちりとけた。はくを置いた埃及煙草エジプトたばこの吸口が奇麗に並んでいる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「今でなくってもいいのに。しかしお兼が喜びますよ。ありがとう」と云って、洋服の内隠袋うちがくしへ収めた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は自分の新たに受取ったものを洋服の内隠袋うちかくしから出して封筒のまま畳の上へ放り出した。黙ってそれを取り上げた細君は裏を見て、すぐその紙幣の出所でどころを知った。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)