其処辺そこいら)” の例文
旧字:其處邊
汗………おびたゞしい人間の汗が、蒸し蒸しゝた空気の中へ絶えず発散して其処辺そこいら一面に漂い、到る所の壁だの板だのにべとべととこびり着いて居るらしかった。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
……ハッとして振り返ると、其処辺そこいらに立っている人が皆、私の顔を睨みつけている。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)