将門が、指定の日を待ち、その日は、国庁のある府中の六所明神ろくしょみょうじんを、手打式の庭として、相手の武芝と、仲裁者の将門を、待った。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「御失念では痛み入る。それ、武州ぶしゅう府中ふちゅう六所明神ろくしょみょうじん暗闇祭くらやみまつりの夜、我等の仲間が大恥辱を取ったことについて」
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
五月五日は、府中六所明神ろくしょみょうじんの名代の暗闇祭くらやみまつり
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
六所明神ろくしょみょうじんに近い一旅亭の門に、ひと目で“釜のふた”と市人いちびとにもわかる足利家の紋幕がそれである。主従二十余騎、今日で二日三晩の足ぶみだった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)