“六刻”の読み方と例文
読み方割合
むつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて程なく、夜明けの六刻むつが鳴るとたんに、郁次郎は奉行所の牢獄の前で斬られるであろうことを心のうちで、待っているのだ。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
下城帰宅したのが暮れ六刻むつ、一風呂ふろ浴びて夕食、いまその食事が下げられて、奥をはじめ子供達は部屋へはいり、家臣は早く戸締りを見て、これも下へ引きとって間もなくではないか。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
関所のさくは、六刻むつで閉まる。それと一緒に、床几しょうぎをたたんでいた茶店のおやじは、後ろに立って、こうあえぎ声でよぶ人影に
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)