“八処女（ヤヲトメ）” の例文
丹波ノ道主ノ貴（ムチ）の家から出る「八処女（ヤヲトメ）」の古い姿なのである。此神女は、伊勢に召されるだけではなかつた。宮廷へも、聖職奉仕に上つてゐる。
水の女 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
円目王の妻となつた唯一人の女子に限つての歴史のやうに伝へてゐるが、さうではあるまい。恰度、丹波道主（タニハノミチヌシ）の女と言ふ資格で、丹波八処女（ヤヲトメ）が、出でゝ事へた事が、適切にこの事実を解説してゐる。
和歌の発生と諸芸術との関係 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)