兎耳うさぎみみ)” の例文
やがて、武者所の軍簿ぐんぼから、動員される外様大名の名が、端から読みあげられて行った。高時の兎耳うさぎみみも、赤くいて、はりつめた神経を、ぴんとみせる。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふるカードや、ワックスの鑵や、こわれた八かく手風琴てふうきんや、兎耳うさぎみみや、ちぎれたノルウェー・バンドの切れっぱしは、みなひとまとめにして戸棚のなかに押し込まれ
兎耳うさぎみみ綽名あだなされていた。それゆえに呂布はそう叫んだのである。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)