光彩ひかり)” の例文
真昼の太陽は赭々と照って、野生の羊や犂牛やくの角を黄金こがねのように輝かせ、隊商の率いる家畜の金具に虹のような光彩ひかりを纏わせている。
喇嘛の行衛 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
話が途断れると、屋根の上をコト/\と鴉の歩き廻る音がする……由三はなまりのやうな光彩ひかりすらない生涯を思浮べながら、フト横に轉がツた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
遠く光彩ひかりを沈めけり
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)