倦果あきは)” の例文
何事にも倦果あきはてたりしわが身の、なほ折節にいささかの興を催すことあるは、町中の寺を過る折からふと思出でて、その庭に入り、古墳の苔をはらつて、見ざりし世の人をおもふ時なり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)