俺共わっしども)” の例文
「今日の暴風しけは只事じゃあございませんぜ、永年海で苦労した俺共わっしどもにも見当がつかなかったくれえだから、こりゃ海の神様のたたりに違えねえ」
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
よろしゅうございます、それだけの絵図面で、造作ぞうさくと建具の細かいところは、しかるべき相棒あいぼうを見つけて俺共わっしどもの方で万事気をつけることに致しまして、早速、仕組みにかかることに致しましょう
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「それが、なんでございます、俺共わっしどもは何の因果か人並みより足が早いんでございますから、講中の衆やなんかと一緒に歩いていた日にはまだるくてたまりません、それでございますから、どこへ行くにも一人でトットと出て行くんでございます」