俵蓋さんだはら)” の例文
と音作は俵蓋さんだはらおほひ冠せ乍ら言つた。地主は答へなかつた。目を細くして無言で考へて居るは、胸の中に十露盤そろばんを置いて見るらしい。何時いつの間にか音作の弟が大きなはかりを持つて来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)