代赭色たいしやいろ)” の例文
冬のことで、篠笹原はうすい緑の柔かなふくらみを持つて廣がつて居り、枯茅の野は鮮かな代赭色たいしやいろに染つてゐます。そして岩壁は多くうす赤い物々しい色をして聳えてゐます。
近い所も遠い所も家は低くてそして代赭色たいしやいろの瓦で皆いてある。態とらしく思はれる程その小家の散在した間間に木の群立がある。雛罌粟コクリコの花が少しあくどく感じる程一面に地の上に咲いて居る。
巴里の旅窓より (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
みさき代赭色たいしやいろに、獅子の蹈留ふみとゞまれる如く
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
みさき代赭色たいしやいろに、獅子の蹈留ふみとどまれる如く
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)