今世こんせい)” の例文
故にいわく、多妻多男の法は今世こんせいを挙げて今人こんじん玩弄物がんろうぶつに供するの覚悟なれば可なりといえども、天下を万々歳の天下として今人をして後世に責任あらしめんとするときは
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
わが故郷ならざりしがゆえにその美と厳とはかえって孤独悲哀の情を喚起せしごとく、この世は今は異郷と変じ、余はなお今世こんせいの人なれどもすでにこの世に属せざるものとなれり。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
我もし他を救い得ずば我は他人を煩らわさざるべし、ああめぐみある神よ、一日も早く我をして今世こんせいを終らしめよ、我今なんじより望む他にあるなし、死は我にとりては最上の賜物なり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
法略は今世こんせいの必要物なり、法略と虚言とはみずから異る処あり、汝解せしや否や
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)