人穴城ひとあなじょう)” の例文
「せっかく、人穴城ひとあなじょうの根もとまで押しよせたに、煙攻めのさくにかかって引ッ返すとは無念千ばん……ああまたまっ黒に包んできおった」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なるほど、さすが信玄しんげんまごだけあって、その眼力がんりきはたしかだ。しかしわずか七十人や八十人の小勢こぜいをもって、人穴城ひとあなじょうがなんで落ちよう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いよいよ、絶望とすれば、ふたたび、人穴城ひとあなじょうを攻めこころみて、散るか咲くかの、さいごの一戦! それよりほかはみちがない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)