けれ共又、他方から考うれば作に現れた芸術上の我と、然らざる平常の我とは別物であって、作家は二重人格ダブルパーソナリティーであるべきものだと云った考えを持っているかも知れない。
婦人と文学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)