二口三口ふたくちみくち)” の例文
平岡は膳のうへさかな二口三口ふたくちみくちはしで突つついて、下を向いた儘、むしや/\云はしてゐたが、やがて、どろんとしたを上げて、云つた。——
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
女はやがて帰つてた。今度は正面が見えた。三四郎の弁当はもう仕舞がけである。したを向いて一生懸命にはしを突込んで二口三口ふたくちみくち頬張つたが、女は、どうもまだもとの席へ帰らないらしい。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)