“乾魚俵”の読み方と例文
読み方割合
ほしかだわら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陽がした。白い海気ににじんだ橙色だいだいいろの旭光を船底から上に仰ぐと、後醍醐は、待ちきれぬもののように、乾魚俵ほしかだわらの間からお身を起した。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
乾魚俵ほしかだわらに肱をついて、頬づえのまま、こんこんとしておいでになる。……そしてふと、忠顕がぬかずいた気配にその上半身を重そうにもたげられた。一夜のうちにゲッソリ頬もこけたような龍顔である。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)