“乱離”の読み方と例文
旧字:亂離
読み方割合
らんり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、先に乱離らんりとなった原士の方も駈けあわせてきて、捲土重来けんどちょうらいの手ぐすねをひき、ふたたび疲れた弦之丞を危地へ誘い込もうとする。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「されば、御使みつかいなくとも、つとにわれから上洛すべきでしたが、戦後なお鎌倉は乱離らんりの状です。なにとぞ、ここ数日のご猶予をばお願い申しあげまする」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とわかったので、朝霧の引くように、全軍の関東勢が乱離らんりとなって逃げ薄れたのはぜひもない。しかし副将足利高氏の上流軍は、まだ健在のはずである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)