中野なかの)” の例文
行先は中野なかのにある操一氏の弟さんのすまい、そこなれば、何の気兼ねもなく幾日でも滞在出来るというので。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
一応それを届けて置くと、警察からは幾人の刑事巡査が来て丁寧に現場を調べて行ったが、賊は不良青年の群れで、その後に中野なかのの町で捕われたように聞いた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
先帝陛下が御崩御になって中野なかのの先の浅川あさかわ御陵ごりょうが出来た頃の話なんですよ。
三角形の恐怖 (新字新仮名) / 海野十三(著)
新宿しんじゅくをすぎ、中野なかのをすぎ、杉並すぎなみ区にはいりました。あたりは森や畑の見える、さびしい場所です。
黄金豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
熊浦氏の荒屋は同じ中野なかのの、黒川邸から七八丁隔った淋しい場所にあって、丁度その中間に森の深い八幡神社がある。僕もその八幡神社へは行ったことがあって、よく知っていた。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)