不祥事ふしょうじ)” の例文
とまれ、数正の出奔は、家康が一生中の不祥事ふしょうじだったし、国中くにじゅうの大事件であった。彼は、即日、岡崎へ出向いた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
別に湯殿を造るつもりではあったが、重なる不祥事ふしょうじのために、まだその暇がなかったのだ。
暗黒星 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
両方の高等生から負傷者が十数名出た。優勝旗はズタ/\に裂かれてしまった。教育界の不祥事ふしょうじとして新聞が書き立てた。東引佐も西引佐も校長が引責辞職ということになった。
ある温泉の由来 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
『こんなもの贈られたら、またその屋敷に、不祥事ふしょうじが起るぞよ。射てしまうがいい』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)