“不來方”の読み方と例文
新字:不来方
読み方割合
こずかた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
直ぐに其の音を打消す他の響が傳はる。これは不來方こずかた城畔の鐘樓から、幾百年來同じ鯨音おと陸奧みちのくそらに響かせて居る巨鐘の聲である。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「御領地盛岡の不來方こずかた城寶藏に什襲してあるが、それが何とか致したか」
其處の村校の尋常科を最優等で卒業した十歳の春、感心にも唯一人笈をこの不來方こずかた城下に負ひ來つて、爾後八星霜といふもの、夏休暇なつやすみ毎の歸省を除いては、全く此土地で育つた。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)