上野屋うへのや)” の例文
が、長崎を立つ段になると、僕自身うつかり上野屋うへのや雨外套あまぐわいたうを忘れて来てしまつた。菊池の嬉しがるまいことか、忌々いまいましくも大笑ひをしていはく、「君もまた細心さいしんは誇れないね。」(同上)
続澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)