上総沖かずさおき)” の例文
ここの座敷は、月のみさきの高台にあるので、芝の浜から品川の海は元より、上総沖かずさおきから湧きあがる雲の峰ともながらにむかい合っていた。——その雲の峰の影も、品川の海の色も、剣の中に溶けていた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)