上林かんばやし)” の例文
これに較べると上林かんばやしは淋しい。宿屋が二三軒あるばかりである。山が裏手に幾重にも迫って、溪の底にも溪がある。
渋温泉の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一昨年上林かんばやしへ行ったときだってそれがあって、勉強勉強と考え、折角行ったのに十分効果をあげられなかった。
町内の、昔、人形師をしていたという、小間物屋の上林かんばやしが指導に当り、暇を見て、金五郎が、直接、采配をふる。子供たちも、学校から帰ると、大勢で手伝う。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
上林かんばやし温泉、塵表閣。
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
上林かんばやし しぶの方より
短歌集 日まはり (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
多分信州の上林かんばやしへゆきます。大変やすくて、閑静でよさそうなところだから。芝のおじいさんたちのゆくところらしい様子です。机をもって本をもってゆきます。