一歩二歩ひとあしふたあし)” の例文
一歩二歩ひとあしふたあしとだんだん路地の中へ進み入ると、たちまち雨だれか何かの泥濘ぬかるみへぐっすり片足を踏み込み、驚いて立戻り、魚屋の軒燈けんとうをたよりに半靴はんぐつのどろを砂利じゃり溝板どぶいたへなすりつけている。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)