かや)” の例文
長塚節氏の『はりの如く』の中に「四日深更、月すさまじくえたり」という前書があって、「硝子戸を透してかやに月さしぬあはれといひて起きて見にけり」
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
(信定のこと主人の話なり。寺は余ゆいて見る。)此地蚊なし。かやを設ず。暑亦不甚はなはだしからず。行程六里許。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかれども風あり。此駅に到て蠅大に少し。蚊は多し。此夜かやを設く。行程七里きよ
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)