“ザボン”の漢字の書き方と例文
ひらがな:ざぼん
語句割合
朱欒100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が生れた鹿児島のヒラの馬場の屋敷というのは、明治十年鹿児島にわたって十七年間も住っていた父母が、自ら設計して建てた家なので、九年母くねんぼ朱欒ザボン、枇杷
朱欒の花のさく頃 (新字新仮名) / 杉田久女(著)
太陽は黄熟した大きな朱欒ザボンのやうにかがやき出した。乾いた砂地に落ちた梅の樹の横顔が、墨絵で描いたやうにくつきりと浮いて見える。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
いろいろな不思議を信じた行爲の閑暇ひまにはまた七面鳥を朱欒ザボンのかげに放ち、二三百の白い鉢に牡丹を開かせ、鷄を飼ひ、薔薇を植ゑる事を忘れなかつた。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)