“わくでき”の漢字の書き方と例文
カタカナ:ワクデキ
語句割合
惑溺100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信仰の心においてつくりつつも、ふとそれを離れて、思わず美へ惑溺わくできした人のひそかな愉悦を、また戦慄せんりつを、私は思わないわけにゆかなかった。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
自然の風景に惑溺わくできして居る我の姿を、自覚したるときには、「われ老憊ろうばいしたり。」と素直に、敗北の告白をこそせよ。
何よりも彼等は、浪漫派の上品な甘ったるさと、愛や人道やに惑溺わくできしている倫理主義を、根本的にきらったのである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)