“らくちゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
洛中100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世の中はようやく押詰って、人民安からず、去年は諸国に盗賊が起り、今年は洛中らくちゅうにてみだりに兵器を携うるものを捕うるの令が出さるるに至った。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
何故かと云うと、この二三年、京都には、地震とか辻風つじかぜとか火事とか饑饉とか云うわざわいがつづいて起った。そこで洛中らくちゅうのさびれ方は一通りではない。
羅生門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
薄暗い空気に包まれていた洛中らくちゅうの風物をあとに見て、ようやく危険区域からも脱出し、大津の宿から五十四里も離れた馬籠峠の上までやって来て
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)