“もんきりがた”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
紋切形	54.5%
紋切型	45.5%

紋切形

ふたりともに鬼になったとかいう紋切形（もんきりがた）の怪談を短く話して、奥の行燈の火を消しに行った。

百物語 (新字新仮名) ／ 岡本綺堂(著)

妻君も、それではと古川医師に診察を頼みますと、どうも、これは容易でない。脚気とはいっても、非常に質（たち）が悪い。気を附けねばならんという診断。医者の紋切形（もんきりがた）とは思われぬ。

幕末維新懐古談：28 東雲師逝去のこと (新字新仮名) ／ 高村光雲(著)

紋切型

組合？　紋切型（もんきりがた）辞典に曰（いわ）く、それは右往左往して疲れて、泣く事である。多忙のシノニム。

渡り鳥 (新字新仮名) ／ 太宰治(著)

しかし、この愛情たるや、月並（つきなみ）な、本能的な、紋切型（もんきりがた）のようなもんじゃない。意志が働いている。理性に導かれている。いわば論理的なものだ。そうだ、論理的、僕の捜していた言葉はこれだ

にんじん (新字新仮名) ／ ジュール・ルナール(著)